AIMaP集会: 令和の時代における数理科学の社会的役割

会場: 金沢大学自然科学5号館(角間キャンパス)
期間: 2019年11月21日(木)〜22日(金)
主催: 金沢大学理工研究域数物科学系理数1グループ

1990年代の後半から,インターネット・ITの世界的な普及にともなって,巨大多国籍企業が次々と出現した.Google,Amazon,Facebook を代表とする,それらの企業はビジネスの基礎に数理技術を据えており,またPhDをもつ多くの理数系人材を研究開発に投入している.数学の産業応用が世界的潮流であるといえるだろう.わが国が国際競争に生き残るためには,数理的技術をもつ理数系人材(数理的人材)を社会に潤沢に供給し,すでに産業界にいる人材にリカレント教育を行うことが必要であると思われる.金沢大学においても応用数学に関係する教員が充実しつつあり,数理モデリング,データサイエンス教育の拡充を目指している.これらの戦略の効率的実行には,大学と産業界・政府機関との連携が必須である.

本シンポジウムでは,数理モデリングなどの活用範囲の拡大・効率化を中心として,それ以外の分野も含み,産業界に必要な数理的人材を育成するための方策,より基礎的なレベルのリカレント教育を行うにはどのような取り組みが必要か,などについて議論し産業界や政府機関と意見交換することを目的とする.

これらの議論により需要と供給をマッチさせ,より効果的な人材育成・リカレント教育が金沢大学において実施されることを期待する.

プログラム

11月21日(木) (自然科学5号館大講義室)

14:00 開会

14:00--14:45
数理資本主義の時代
中野剛志 氏 (経済産業省参事官)

15:00--15:45
《数理資本主義の時代》を読む〜数学イノベーションの役割と責任
鈴木貴 氏 (大阪大学数理・データ科学教育研究センター特任教授)

16:00--16:45
これからのデータサイエンス産業を支える人材像と数理科学教育への期待
広明敏彦 氏 (NECデータサイエンス研究所所長)

17:00--17:45
パネルディスカッション
(パネラー: 中野剛志 氏, 鈴木貴 氏, 広明敏彦 氏, 司会: 木村正人 氏)

11月22日(金) (自然科学5号館223号室)

9:45--10:15
数理的人材育成:理数1の取り組みと私の挑戦
大塚浩史 氏 (金沢大学数物科学系)

10:15--10:45
ものづくりの数学とリカレント教育
松谷茂樹 氏 (金沢大学電子情報通信学系)

11:00--11:30
粒子法シミュレータの開発と産業分野への適用について
風間正喜 氏 (富士通)

11:30--12:00
応用問題のための高品質数値シミュレーション手法のデザイン
野津裕史 氏 (金沢大学数物科学系)

12:15 閉会

懇親会

日時: 11月21日(木)19:00より
会場: 茶寮 卯辰かなざわ

リンク

金沢大学数理科学連携研究拠点 (MIRS)
数学アドバンストイノベーションプラットフォーム (AIMaP)

本集会は、文部科学省科学技術試験研究委託事業「数学アドバンストイノベーションプラットフォーム (AIMaP)」の助成を受けて開催しております。

お問い合わせ先:小原功任    ohara (at) se.kanazawa-u.ac.jp
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